この不思議な人生に感謝した夜



老人保健施設しろうまメディアのCS委員会の皆様がお仲間さんの送別会をベルグで催されました♪

実はこの夏、私は人生初の講演をいたしたのであります!

老人保健施設しろうまメディアの職員研修に講師としてお招きいただきました。このあたくしが!

びっくりポンや\(◎o◎)/

依頼されたテーマは、『サービスとは』

ホテルサービスと福祉施設サービスの両方を知る私から見て、介護サービス提供者が知るべきことは何かを率直にお話しいただきたい、とのこと。

お話をいただいたのは、私の元同僚であるちのちゃんとみよちゃん。

お二人は職員研修を主催する委員会役員であり、今やメディアを背負って立つ役割を担っておられます♪

私がこの白馬山麓で生きることになったのは、この老人保健施設しろうまメディアに併設される北アルプス訪問看護ステーションの施設長として松本から赴任してきたことがきっかけでした。

私が運営していた北アルプス訪問看護/介護ステーション自体はナース3人、ヘルパー4人の小さな事業所でのスタートでしたが、併設する老人保健施設しろうまメディアは大所帯。

何より違うのは、

在宅は、まずは地域のサービス提供者として他の福祉サービス事業所さんにお仲間にいれていただくことからのスタート、お客様は当然0からのスタートですから、与えられたチャンスをしっかり放さず一軒一軒のご家族へ誠心誠意向き合って信頼を得ていく以外にお仕事を手に入れる方法はありません。

しかし施設は、すでに入所希望者が満床分決まっていて入所日当日をお待ちになっており、2日おきに30名づつ来られ最初の1週間で満床になることはわかっていました。

まずは自分の事業所の仕事は置いといて、診療所、老健、グループホーム、デイケア、複数の部所の立ち上げに、図らずも奔走しまくるしかない日々が始まりました。

この時の経験は私にとってとてつもない財産となっています。

これがなかったらベルグの再建はできなかったし、

見習い・修行は一切なし、一緒に働くスタッフなし、物なし金なしルールなし、

ついでに言っちゃうと、

休みなし、プライバシーなし、個室なし(笑)

ないない尽くしの新婚生活開始から14年も

こんなになるまで走り続けて来るなんてことは絶対にできなかったと思います。

県内最年少訪問看護ステーション施設長なんて取材されたりする年齢の私でした。

私と院長・事務長だけが松本の財団本部からの赴任。「あのいつも院長の隣にいる若い看護師はいったい何者なんだ」とみんな思っていたに違いないんですが、

私には権限も地位も何も与えられることはなく、誰も何の説明もしてくれず、

しかし暗に私に求められているのは、メディアに採用できていない『看護長』が担うべき役割であることは明確でした。

あれはどうするんだ?これはどうするんだ?これはどこに置くんだ?それはどうなってるんだ?・・・山のような『?』がどんどん届けられます。

私だって初めてのことだらけなんだよ~💧って泣き言を言うことや、“これは私の仕事ではない!”と開き直ることすら、思い付かなかった😊

待っておられるご利用者様のために、なんとしてもオープンを間に合わさなければ!

がんばってるスタッフみんなのために事故なくスムースに業務が進む日々のルートを作らなければ!

地域の期待を受けて完成したこの施設、円滑に施設運営がなされていかなければ!

それだけでした。

それだけで頭いっぱいでした。

『なんとかなるさ、ではなく、なんとかするさ、だ!』これが、いつも自ら腕捲りして力強く進んでしまう私が出来上がった瞬間です。

誰かに指示されたわけではやく、自ら「私がやらねば誰がやる!」と走り続ける私。

朝から深夜まで毎日毎日、ひたすら目の前の課題をひとつひとつ片付ける。

脳内にはアドレナリンがで続けているのか、眠くならない、お腹が空かない、だるくない、

気がつけば1ヶ月で私の体重は30kg代になっていました。

今では誰も信じませんが😅

その場でパッパッと即決していく判断力と、何からやるかという順序を瞬時に判断し正しく組み立てていく力・・・

鍛えていただきましたね~

私が在籍したのは最初の2年くらいなんですが、あの頃共に働いた方々で未だお仕事を続けて来られた方々は、チームの要として活躍されていることが大変誇らしいと同時に

正直、羨ましいです、ほんとに。

辞めたくなかった、ほんとは。

旦那様と出会い、この人こそ私が支えなければ!と強く思ってしまいました(笑)

おかげさまで今の私が出来上がったわけですので、旦那様には感謝いたしております♪

講演会では90分間お話ししたんです。

「ありがとうという言葉はものすごい力持ち」

「できるサービスマンは人間ウォッチング大好き人間」

「お客様は“ありがとう”と言うことで私の選択に間違いはなかったと思え、サービスマンは“ありがとう”と言われることで自分を認めてもらえたと実感できさらにモチベーションが上がり、成長する。だからありがとうのやり取りってすごいんだ」

他にも、今後老人福祉の主役である老人の価値観が大きく変わってくることや起きてくる問題などシビアな話もしました。

時間いっぱいたくさんお話ししたのですが、最後に

しろうまメディアの目標である『いつもやさしく』。優しくは誰に?

ご利用者様に、

ご家族様に、

共に働く仲間に、

私を支えてくれる家族に、

そして・・・私自身にですよ♪

私にも優しくしてあげてください♪

そう締めくくりました。

講演会後、今回来てくださったCS委員会の方々との懇親会がありましたが、その席で「ワタシにも優しく」という言葉に胸がつまった、涙が出た、という言葉を多くいただきました。

ケアする方のケアをする存在が、サービス業ではとても大事だと痛感します。

女将の仕事の7割はそれだと思っています。

働くスタッフの顔を見て、声をかけて、話を聞いて、厳しく叱って、いっぱい誉めて・・・

では私のことは誰が癒してくれるの?

いつもそう思っていましたが、

やっぱり、私自身が真っ先に私自身を誉めてやり、認めてやることができなければ

どっか~ん!と心がある日大爆発‼してしまうのでしょうね☆

「優子さんと一緒に働きたかった」・・・

あたしもだよ~

涙が出そうな勿体ないお言葉を頂戴し、私のこの不思議な人生にあらためて感謝した夜でした。

コメント投稿は締め切りました。